巨人が新体制を発表、清武代表は解任

巨人の桃井恒和球団社長が東京都内の球団事務所で記者会見を開き、コーチ人事などをめぐって渡邉恒雄球団会長(読売新聞グループ本社会長・主筆)を批判した清武英利専務取締役球団代表兼GM・編成本部長・オーナー代行の解任を含むフロントの新体制を発表。
14時から親会社の読売新聞グループ本社で臨時取締役会を開き、清武取締役の解任と、山岸均氏の取締役選任を決議。清武氏の解任理由は、(1)正当な手続きによることなく、11日に独断で記者会見をし、巨人と社会を混乱させた、(2)誤った事実や論評を公表し、巨人と読売新聞の名誉、信用を傷つけ、イメージを悪化させた、(3)コーチ人事構想にかかわる球団の機密を暴露し、その実現を困難にさせ、業務の遂行を阻害した、(4)渡邉会長の反論の談話に対し、再反論を公表するなど、反省もせずに、巨人に対して敵対姿勢を強めている、(5)11日の会見後、年内限りで取締役を辞任するのと引き換えに、渡邉主筆を球団取締役会長から辞任させ、かつ自分を来年1月に常勤監査役に就任させることが事態を収拾する条件であると、不当な要求をするなどした――これらの行為が取締役の忠実義務違反・善管注意義務違反に当たり、取締役として適格性を欠くことが明確であるという。また、日本シリーズ開催期間中の解任という事態には、来季に向けて練習に専念する環境を速やかに整えなければならないと釈明した。
続いて球団の臨時取締役会を開き、取締役の新たな職務担当を決定。桃井社長がオーナー職を退き、代表取締役社長に専任。新たなオーナーには、読売新聞グループ本社読売新聞東京本社代表取締役社長を兼務する白石興二郎取締役が就任。また、球団副代表兼連盟担当総務本部長・コンプライアンス担当だった原沢敦常務取締役が球団代表・GM兼編成本部長に、新任の山岸均取締役が連盟担当兼総務本部長・コンプライアンス担当となった。渡邉会長、長嶋茂雄専務取締役終身名誉監督、前オーナーの滝鼻卓雄取締役最高顧問、大久保好男取締役、山口寿一常勤監査役、内田恵造、中保章両監査役は留任する。
また、長嶋終身名誉監督が臨時取締役会で「清武氏の言動はあまりにも酷い。戦前、戦後を通じて巨人軍の歴史でこのようなことはなかった。解任は妥当だと思う」と非常に強い口調で発言したことも明らかにした。
桃井社長が会見 フロント新体制を発表