球場締め出しは無効、応援禁止は裁量権の範囲

プロ野球12球団と警視庁などで作る「プロ野球暴力団等排除対策協議会」が、中日の私設応援団「名古屋白龍會」「全国竜心連合」の2団体に対して球場での鳴り物応援(応援団形式による応援)を禁止し、名古屋白龍會のメンバー約20人に対して入場券の販売を拒否して全球場から締め出したのは、権利の乱用で違法だとして、2団体のメンバー約100人が12球団と日本野球機構(NPB)などを相手取り、処分の無効と慰謝料の支払いを求めた訴訟の判決が名古屋地裁であった。増田稔裁判長は、球場締め出しについて「裁量権を逸脱するもの」として処分を無効と認め、対象となった22人に対し、1人当たり11,000円の支払いを認める判決を言い渡した。一方、応援禁止処分については「裁量権の範囲」として認め、原告側の訴えを却下した。原告側は応援禁止を認めた判決を不服として控訴する方針で、NPBも控訴する方向で検討する見通し。