ゴンザレスが異議申し立て

ドーピング検査で陽性反応を示し、NPBから1年間の出場停止処分を受けた巨人のゴンザレス内野手が、東京都内の球団事務所で記者会見を開き、冒頭で「球界やファン、チームに迷惑をかけたことを心苦しく思う」と謝罪した上で、「意図して禁止薬物を飲んだ記憶は全くない。自分は潔白を証明するためにここにいる」と故意の摂取を否定。昨年から患っている両手首の関節リウマチで服用している2種類の治療薬と噛み煙草に禁止薬物が含まれていなかったかを再検査することを希望し、当面は日本に滞在する意向を示した。薬の服用については球団にも報告しており、検査の際にも申告したという。規定では、処分が言い渡されてから実働10日以内に所属球団を通じてNPBのアンチ・ドーピング特別委員会に異議申し立てができることから「代理人と相談して、1年という重さの軽減を求めていきたい」と語り、球団から通達された契約解除についても「見直してもらうことができないかと考えている」と話した。
これを受け、巨人の原沢敦球団副代表が東京都内のコミッショナー事務局に同選手からの異議申し立ての書類を提出。申し立ては、同選手が常用しているリウマチ治療薬と噛み煙草を検査した上で処分の見直しを願う趣旨だが、これを受理したコミッショナー事務局の長谷川一雄事務局長は「提出された薬は問題ないと分かっている。手続きは進めるが、新たな事実がないので、状況は何も変わらない」と説明。特別委は実働10日以内に弁明の機会を与え、さらに10日以内に判断内容を通告する。